2010年5月30日日曜日

民主党政権になって企業統治にとって良かったこと

何はともかく企業統治関係では、金融庁主導(大塚耕平副大臣の力が大きいと思われる)の内閣府令のレベルで、①取締役報酬の個別開示(ただしいまのところは年収1億円以上のみ)や、②株主総会の議決権行使結果の開示(可決否決だけでなく賛成票の割合が開示される)が、今年から初めて行われるようになりました。またバーゼル関係の規制の問題もあり、持ち合い株が自己資本比率に算入されにくくなる方向性が明確なため、③株式の持ち合いに関しても規制が加えられる方向性です。株式持ち合いが日本の資本市場の最大の悪ですし、議決権行使に関する受託者責任も今後厳しく立法化する方向性を問うていくべきです。

私としては、経団連の企業団体献金を大量に受けていた自民党時代では、これらの動きが実行されることはあり得なかったため、今の民主党中心の政権の政策決定や統治能力の問題はあっても、当時政権交代を推奨したこと自体は間違っていなかったし、やはり政権交代の効果は大きいと言わざるを得ないと考えています。

はっきり言って、企業統治を決定づける会社法や上場規則の問題は、日本経済の今後、日本という国に住む人たちの未来にとって、決定的に重要です。もちろんまだまだ不十分だけれども、一里塚は進めたのかな、と考えています。株主主権を実現する資本市場を作ることは極めて重要。それが休日の夜にふとお伝えしたかったことの一つです。

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