2008年7月29日火曜日

社外取締役が諸悪の根源(2)

ふと当たり前のことを考えていただきたいのですが、形式的に社外取締役を置けばすぐれたガバナンスになるというのは、笑止千万の理屈です。損失隠しを行っていたエンロンでさえ、社外取締役はいましたし、KKRが買収する前に放漫経営であったとされるナビスコでは、CEOが社外役員にベネフィットを与えることで、実質的にコントロールしていたわけです。

社外取締役を過半数にして、委員会設置会社にすれば、ガバナンスが良くなるというのは、まったくの誤解です。株価の推移を見れば、それも明らかなはずなのです。

エンロンにしても、社外取締役は約14億円の賠償金支払いに応じています。「ペンタックスの従業員の過半が合併に賛成」などということを理由にして、株主利益に反する判断に賛成した社外取締役は、本当はすぐに役員会から追放されるべきでしょう。そうならないのが、「取締役会の仲良しクラブ化」の証拠です。本当は、個人株主が怒るべきなのです。 

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