2009年3月29日日曜日

岡島秀樹投手の評価を理解できていない日本のマスコミ

岡島秀樹選手(ボストン・レッドソックス)のポジションは、セット・アッパーと言われ、抑えピッチャーの前の6回から8回に出てくるポジションです。ボストン・レッドソックスには、パペルポン(Jonathan Papelbon)という抑えのピッチャーがいますが、彼は1回しか投げないのです。先発ピッチャーは100球前後で交代という慣行になっており(松坂大輔投手は一般的に球数が多い)、投手分業制が確立されているので、セット・アッパーが重要でないということはないのです。

WBCに岡島投手は選ばれなかったものの、日本では、あまり投手分業制のことが、よく分かっていないように感じられます。

2009年3月28日土曜日

郷原信郎氏が語る、検察捜査の問題点と、江藤淳氏の15年前の小沢氏批評

小沢一郎民主党代表の秘書逮捕事件の問題点について、元東京地検検事の郷原信郎氏が語っています。「国策捜査」という表現がどうか、NHK報道や司法クラブの異常性も含めて、必見です。

マル激トーク・オン・ディマンド 第416回(2009年03月26日)
検察は説明責任を果たしているか
ゲスト:郷原信郎氏(桐蔭横浜大学法科大学院教授)
http://www.videonews.com/charged/on-demand/0411/000931.php

小宮山洋子議員(加藤一郎元東大総長の娘)が、小沢氏の辞任を求めるような発言をしていたが、政治が何と優先的に戦うべきか、まったく理解できていないと思われる。検察が恣意的に狙った政治家が、不当な嫌疑で、辞任に追い込まれるようになったら、それこそ民主主義の死である。こういう議員は民主党でも、応援したくない。勉強しなおしてほしい。それと日本の大新聞やテレビ局がどういう存在なのか、みんな冷静に考えたほうがいい。君たちは、そこまでして検察の情報利権を守りたいの、ということです。 検察批判を大々的に書いているのは、講談社の日刊ゲンダイ(日本新聞協会の記者クラブに未加盟:雑誌扱いになっている)くらいですね。

常々、小沢一郎という政治家は、すごい政治家だと思う。日本人の水準と民度が、小沢一郎という政治家の理念に追いついていないのであろう。総理大臣になることにこだわらず、自分の政策的理念を追求していった政治家が、ほかに戦後日本で一人でもいただろうか。もしこの状況で、フランスやアメリカだったら、検察庁は猛抗議されます(あるいは暴動です)。日本人の民度では、残念ながら、この程度なのかと思わざるをえません。

「誰が総理になるかという事だけを興味の対象に据えたマスコミは、55年体制の遺物。それに対して、派を割ってでも、或いは自民党そのものを分裂させてでも、冷戦後の国際情勢等に対応しなくてはいけないと、小沢グループは考えている。小沢氏というのは不思議な政治家で、要するに政策を実現するのが第一義、その為に自分が何時、総理になるかは二の次の課題。政策の実現こそが、緊急の課題だとハッキリ打ち出している人間が出て来たという事は、戦後日本の政治史上、誠に驚くべき事だと言わざるを得ない」(江藤淳 「それでも『小沢』に期待する」(月刊誌「諸君」1993年1月))

こちらもどうぞ。
「1980年代の後半、政府の諮問機関である選挙制度審議会に参加した。私はもちろん小選挙区制の実現を願っていた。審議会のメンバーの意見の大勢も小選挙区制の導入に傾いていたのだが、審議会で結論を出す前に、政府中枢の意見を確認しておいたほうがいい。そこで会ったのが、当時竹下内閣で官房副長官を務めていた小沢氏だった。
 千代田区・九段の寿司屋で会った小沢氏の論理は実に明快だった。官僚内閣制を潰すためには、政権交代を可能にする小選挙区制を導入しなければならないことを、すでにその時点で明確に言っていた。当時の政界でこの問題をここまではっきり認識している政治家を、私は知らなかった。「こりゃあ、掃き溜めに鶴だ」と思ったものだ。」(屋山太郎 「小沢一郎よ、大政治家なら引き際を知れ」 (フォーサイト2009年4月号))

2009年3月16日月曜日

2000年6月時点で、もう認知症になっていた疑いのある鈴木哲夫氏(HOYA株式会社名誉会長)

私は歴史書を読むことが好きなのですが、そこで思うこと。 様々な証拠を総合するに、2000年6月の時点で、私の伯父(の鈴木哲夫氏)は、初期の認知症の症状が出ていた疑いがあります。40代や50代のときにまっとうな判断ができていたとしても、70代後半に認知症になっていれば、判断能力は当然のように、おかしくなります。これが現実なのだから、まずは事態打開のために、現実を見つめるべきでないでしょうか。そして私の日本の資本市場における提案は、「65歳以上の上場企業の取締役に認知症診断を義務付け」です。

大正生まれで、当時満75歳でしたから、認知症になっていてもなんら不思議ではないのですし、老化という現象自体は人間としては普通にありうることですし、病気自体は個人にとっては、ある意味で不可抗力です。しかし会社としては、認知症の症状がでていた経営者の意思決定にチェックがまったく聞かず、当人が独裁的に後継人事などを決めた結果、世間の皆様に多大な迷惑をおかけしたのが、実際のところ、真相だと思います。 2000年6月の段階で、優れた経営者が選ばれていれば、任天堂のような大躍進を実現していたであろうですから、まったく本当に残念。

2000年の時点の判断できる情報でも、一般的に鈴木洋氏の教育水準(当人の学歴やそこでの学業成績や実績から推定されるもの)では、21世紀の複雑な情報処理をしていかなければならない経済情勢の中での経営は無理だと思います。HOYAと同じくらいかその3分の1程度の時価総額の会社でも、鈴木洋氏と同じような教育水準で、世襲で経営者になっている例は見当たりません。しかも、一般に経営を世襲するにしても、まわりにきちんとしたスタッフを置くのが常なのですが、そういった機能もまるで果たされていません。 おろかなことです。経営学者とか、後世の歴史家には、ごまかしが効きません。

こんな会社の取締役会が、先進的などと宣伝されていたことを信じて、多くの個人投資家様にご迷惑をおかけしたことを、創業者一族の一員として、大変に残念に思います。椎名氏らは、取締役としての善管注意義務違反でしょう。日本の会社のガバナンスと言うものを、冷静に考える必要ありのように思えます。

追記(2009年3月26日):75歳以上の高齢者の自動車運転免許の更新に、認知検査が義務付けられるそうですが、上場企業の取締役も、そういった年齢になったら、認知検査を義務付けるべきですよね。 過去に実績があっても、認知症になったら、正常な判断できませんよね。
朝日新聞(以下、引用)「今日は何月何日?」高齢ドライバー、6月から認知検査
http://www.asahi.com/national/update/0326/TKY200903260181.html
75歳以上の全運転者に義務づけられる6月からの認知機能検査について、警察庁は26日、検査の具体的な実施方法などを定めた道路交通法施行規則の改正案をまとめた。検査の内容や採点方式は同庁ホームページで公表し、5月の施行を目指す。 対象は今年12月1日以降に運転免許の更新期間満了日(誕生日の1カ月後)を迎える75歳以上のお年寄り。検査はその6カ月前から受けられる。指定自動車教習所に予約し、検査は30分間ですぐに結果が出る。手数料650円。 検査はまず、受検日について「何年」「何月何日」「何曜日」「何時何分」を書いてもらう。腕時計などは見られない。時刻は検査開始から何分たったかを推測して答える。 続いてライオンやオートバイ、ブドウなど16種類のイラストを見て記憶してもらい、順番に書いてもらう。最初はヒントなしだが、次にライオンなら「動物」、オートバイなら「乗り物」といったヒントが出される。 最後に時計の文字盤を描いてもらって、指定した時刻を示す時計の針を書き込んでもらう。総合点が低いほどよく、認知症のおそれがあるのは「36点以上」だ。点数に応じた高齢者講習を受ければ、36点以上であっても免許が更新できる。 ただし、36点以上の人は、免許の更新前後に、認知機能の低下した人が犯しやすい信号無視や一時不停止、進路変更禁止違反など15行為で違反があった場合、専門医の診断を原則受けなければならない。ここで認知症と診断されれば免許取り消しとなる。 認知機能検査は75歳以上が過失の重い当事者となる死亡事故が目立つことから導入された。75歳以上の免許保有者数は約304万人(昨年末)で、同庁は2千~3千人が専門医の診断を受ける可能性があると推定している。

2009年3月14日土曜日

西山事件に関して面白い流れ

西山事件という事件をご存知ですか。1971年の話ですけれども、民主党政権下では、面白い事になりそうです。

<民主・岡田副代表>沖縄返還時密約 政権取れば公開
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090314-00000077-mai-pol
3月14日19時35分配信 毎日新聞 (以下、引用)
 民主党の岡田克也副代表は14日、次期衆院選で政権交代した場合の優先課題に関し「やりたいのは情報公開。政権が代わったら隠しているのを全部出す」と述べ、沖縄返還を巡る日米間の密約など過去の外交交渉に関する情報公開に取り組む考えを明らかにした。大阪市内での講演後、出席者との質疑応答の中で述べた。 岡田氏は「米国は情報公開しているが、日本は『(密約は)ありません』と言っている」と述べ、米側の情報公開制度により、日本政府が認めていない密約の存在が判明した点を指摘。「(政権交代後に)どれだけ(政府が)うそを言ってきたか分かる」と強調した。1972年の沖縄返還を巡っては、返還後の核兵器持ち込みなど日米両政府間の密約の存在が明らかになっている。【野口武則】

追記(2009年3月17日):西山太吉氏は、毎日新聞のスター記者です。このスキャンダルをきっかけにして、毎日新聞の創価学会依存(聖教新聞や公明新聞の受託印刷に毎日新聞の経営が依存していること)がはじまったともいえるので、2重に意味のある事件です。大学生くらいの方は、まったくご存知ないことかと思いますが。
http://www.videonews.com/charged/press-club/0804/000919.php
西山太吉さんらが密約文書の開示を求めて提訴
 元毎日新聞記者の西山太吉さんや作家の澤地久枝さんら25人が、16日、沖縄返還交渉の際に日米間で交わされたとされる「密約文書」の開示を拒否した政府の決定の取り消しを求め、東京地裁に提訴した。 昨年9月、西山さんら有志が外務省と財務省に密約文書の情報公開請求を行ったが、「不存在」を理由に請求は拒否されていた。 提訴後に会見した西山さんは、密約は「過去の遺物ではなく、現在も直面している問題」だと語った。

2009年3月9日月曜日

日本の新聞の世論調査が伝えない統計上の誤差

以下がブルーンバーグの記事ですが、毎日新聞の世論調査で、依然として民主党支持が29%と、自民党支持が20%であるよりも、高いことを伝えていますね。
ただ一般的に、日本の新聞等のの世論調査では、統計上の誤差(Margin of Error)をきちんと報告していません。支持率が下落したとか言っても、統計上の誤差の範囲だったら、何の意味もないのですけど。アメリカだったら、下手すると世論操作だと、訴えられますよ。いずれにしても、日本のメディアの非科学性の一端をあらわしていると言えるでしょう。

March 3 (Bloomberg)
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=20601080&sid=a0oI2IvmP16w
Opinion surveys show the DPJ is favored to win this year’s elections. The opposition party’s support rate is at 29 percent, compared with the LDP’s 20 percent, the Mainichi newspaper said on Feb. 23. The same poll, which didn’t provide a margin of error, put Aso’s approval rating at 11 percent.  (注:太字は引用者による)

しかし今時点の世論調査(以下の朝日新聞調査を参考)でも、これほどのメディアの偏向報道の中で、「小沢一郎民主党代表が辞任するべきか」と聞かれると「辞任するべき」と答える人も多いが、一方で衆議院比例区の投票先としては、いまだに36%を維持(これは2月の42%よりは低いが、麻生太郎首相就任の2008年9月の調査時よりもはるかに高く、4ヶ月前の2008年12月と同水準)しており、「無理筋」といわれてきた、形式犯にすぎない政治資金規正法を立件しようとした検察の暴走的側面を徐々に国民が理解すると思われるので、選挙戦略上も小沢一郎氏は辞任するべきでないと思われます。

以下朝日新聞(2009年3月8日記事)から引用。
http://www.asahi.com/politics/update/0308/TKY200903080127.html
 「いま投票するとしたら」として聞いた衆院比例区の投票先では、民主は36%と前回2月19、20日調査の42%から減少した。自民は24%(前回22%)だった。(中略)
 朝日新聞社の全国緊急世論調査で、衆院比例区の投票先として民主と答えた人が36%に減った。2月の2回の調査ではいずれも42%と、一昨年の参院選以降で最高に達していた。今回減った背景には、無党派層の一部が民主離れを起こしたことがある。民主支持層では9割以上が民主に投票するとしているのとは対照的だ。
 無党派層は全体の49%を占め、麻生内閣発足後では、一番大きくなっている。無党派層で投票先を民主とした人は今回27%。前回調査(2月19、20日)で38%だったのと比べると大幅減だ。数字の上では、これが全体の減少理由の大部分を占める。
 ただ、無党派層で自民に投票するという人は10%(前回9%)にとどまる。民主から自民へ、という流れがあるわけではなく、民主優位の状況は変わっていない
 小沢代表の政治資金をめぐる問題で民主党の印象が「悪くなった」という人は40%で、「変わらない」は56%。イメージダウンになったことは否定できない。「悪くなった」人でみると、投票先は民主30%、自民29%だった。
 今回の調査で数字がもっとも大きく動いたのは、麻生首相と小沢代表のどちらが首相にふさわしいかの質問だった。小沢代表は32%(同45%)と大きく減らし、麻生首相は22%(同19%)でやや持ち直した。無党派層の小沢氏支持は前回の42%から24%に急減している。無党派層の離反は、民主党より小沢氏により激しいようだ。

http://www.asahi.com/politics/update/0308/TKY200903080126.html
衆院比例区の投票先は、麻生内閣発足後、自民がじわじわと下げたのに対し、民主は昨年11月以降ほぼ順調に伸ばしてきた。今回、民主は36%に下がったとはいえ、昨年12月時点と同じ水準で、自民と比べてかなりの優位をなお維持している
 自民中心の政権と民主中心の政権のどちらがよいかでも、「自民中心」24%に対し「民主中心」が45%と上回っている。政党支持率は自民22%(同25%)、民主22%(同26%)など。自民、民主ともやや下げ、無党派層が49%(同43%)に達した。 (注:太字は引用者による)

はっきり言って、日本の司法は問題ありすぎなのです。今回の騒動は、検察の独立性や日本の司法の問題点を、国民に分かりやすく理解させるにいい機会になると思いますので、小沢民主党はひるむことなく反論を続け、漆間巌官房副長官を参議院で証人喚問するなどして、徹底的に、霞ヶ関官僚と血の雨を降らせてでも、戦うべきでしょう。

2009年3月6日金曜日

オバマ政権のグリーン・ニューディール政策と比較する定額給付金騒動の馬鹿馬鹿しさ

表題の件、加筆してお知らせしたいと思いますが、とにかくなるべく早くお伝えしたいので、数行だけ意見表明しておきます。海外で日本人として、一定以上の知的教養のある人と、話をしたりするのが恥ずかしい時分なので、お許しください。

グリーン・ニューディール政策は、景気悪化時の(ケインズ経済学的な)需要創出政策であると同時に、数十年単位の長期的な経済成長率の底上げになる社会インフラの整備(特に次世代エネルギーの創出)という側面を持っています。単なるバラまきではないのです。

それに引き換え、日本の定額給付金騒動は、基本的には、連立政権与党の一角を占める公明党と極めて密接な、創価学会への財務(一年一回の信者による寄付金)の都合が色濃く反映されている政策というだけなわけです。そして政権与党の自民党の多くの候補が、創価学会なしには当選できなくなっている現状は、いったい何なのかと言うことです。

国民の皆様には、次期選挙では、利権談合共産主義のマスコミや、検察等の暴走に惑わされずに、この現状を打開するべく、投票行動を取っていただきたいものです。