2009年3月28日土曜日

郷原信郎氏が語る、検察捜査の問題点と、江藤淳氏の15年前の小沢氏批評

小沢一郎民主党代表の秘書逮捕事件の問題点について、元東京地検検事の郷原信郎氏が語っています。「国策捜査」という表現がどうか、NHK報道や司法クラブの異常性も含めて、必見です。

マル激トーク・オン・ディマンド 第416回(2009年03月26日)
検察は説明責任を果たしているか
ゲスト:郷原信郎氏(桐蔭横浜大学法科大学院教授)
http://www.videonews.com/charged/on-demand/0411/000931.php

小宮山洋子議員(加藤一郎元東大総長の娘)が、小沢氏の辞任を求めるような発言をしていたが、政治が何と優先的に戦うべきか、まったく理解できていないと思われる。検察が恣意的に狙った政治家が、不当な嫌疑で、辞任に追い込まれるようになったら、それこそ民主主義の死である。こういう議員は民主党でも、応援したくない。勉強しなおしてほしい。それと日本の大新聞やテレビ局がどういう存在なのか、みんな冷静に考えたほうがいい。君たちは、そこまでして検察の情報利権を守りたいの、ということです。 検察批判を大々的に書いているのは、講談社の日刊ゲンダイ(日本新聞協会の記者クラブに未加盟:雑誌扱いになっている)くらいですね。

常々、小沢一郎という政治家は、すごい政治家だと思う。日本人の水準と民度が、小沢一郎という政治家の理念に追いついていないのであろう。総理大臣になることにこだわらず、自分の政策的理念を追求していった政治家が、ほかに戦後日本で一人でもいただろうか。もしこの状況で、フランスやアメリカだったら、検察庁は猛抗議されます(あるいは暴動です)。日本人の民度では、残念ながら、この程度なのかと思わざるをえません。

「誰が総理になるかという事だけを興味の対象に据えたマスコミは、55年体制の遺物。それに対して、派を割ってでも、或いは自民党そのものを分裂させてでも、冷戦後の国際情勢等に対応しなくてはいけないと、小沢グループは考えている。小沢氏というのは不思議な政治家で、要するに政策を実現するのが第一義、その為に自分が何時、総理になるかは二の次の課題。政策の実現こそが、緊急の課題だとハッキリ打ち出している人間が出て来たという事は、戦後日本の政治史上、誠に驚くべき事だと言わざるを得ない」(江藤淳 「それでも『小沢』に期待する」(月刊誌「諸君」1993年1月))

こちらもどうぞ。
「1980年代の後半、政府の諮問機関である選挙制度審議会に参加した。私はもちろん小選挙区制の実現を願っていた。審議会のメンバーの意見の大勢も小選挙区制の導入に傾いていたのだが、審議会で結論を出す前に、政府中枢の意見を確認しておいたほうがいい。そこで会ったのが、当時竹下内閣で官房副長官を務めていた小沢氏だった。
 千代田区・九段の寿司屋で会った小沢氏の論理は実に明快だった。官僚内閣制を潰すためには、政権交代を可能にする小選挙区制を導入しなければならないことを、すでにその時点で明確に言っていた。当時の政界でこの問題をここまではっきり認識している政治家を、私は知らなかった。「こりゃあ、掃き溜めに鶴だ」と思ったものだ。」(屋山太郎 「小沢一郎よ、大政治家なら引き際を知れ」 (フォーサイト2009年4月号))

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