日本でも、若い人間の中にでも、今も強く、社会に貢献したいという強い動機付けがある人が少なからずいます。東京大学の学生が就職先を決めるときに、公の社会への貢献を考慮する割合が高いという統計調査もあると聞きました。
でもどうやってその志を実現するかについて、簡単な答えはないということが、10年来問題になっています。90年代後半になって、官僚組織の能力とキャリアパスが崩壊、公務員になっても役所の縄張り争いに巻き込まれて公のことはできないことは明らかになったからです。そのための、ひとつのありうる答えを、以下の人物像を示すことで、提示したいと思います。
アイラ・マガジナー(Ira Magaziner)氏の記事
ブラウン大学在学中に、学生の自由な意思による選択カリキュラムの確立を大学当局と交渉して実現、そのような学生活動を行いながらも、卒業生総代の成績(主席)で卒業し、アメリカの主要新聞に卒業式の主席卒業者の演説が掲載される。オックスフォード大学にローズ奨学金生として留学。ビル・クリントンやロバート・ライヒ(クリントン政権労働長官)をはじめとする、後に重要な役割を果たす友人に出会う。
帰国後、ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)のコンサルタントとなり、後に自らの手となるコンサルティング会社であるテレシスを起業する。その間、コーニング、ボルボ、ワンラボラトリーなどの企業戦略の作成に関わると同時に、スウェーデンやアイルランドの産業政策の立案やロードアイランド州やマサチューセッツ州ブルックトン市の政策にも重要な役割を果たす。
クリントン政権では、ヒラリー・クリントンとともに医療政策の抜本的な改革案を提示することに主導的な役割を果たすが、失敗に終わった。その後は、コーニングなどへのビジネスコンサルティングを続けながら、クリントン基金の役員となり、途上国のエイズプログラムの改革に取り組んでいる。
2009年1月5日月曜日
2009年1月4日日曜日
2009年元旦に思う、日本社会の問題点
ついに2009年になりました。今年は必ず衆議院選挙があり、民主党政権の誕生が強く期待されます。私は長年の小沢一郎氏の支持者ですから、細川護煕首相時代の連立政権誕生から15年以上たっていますので、今の心境は2004年のボストン・レッドソックス(Boston Redsox)、あるいは最近では2006年の北海道日本ハム・ファイターズの優勝のときの気持ちですね。にわかにファンになった人とは違うのです。私にしてみれば、新生党時代も、新進党時代も、自由党時代も、ずっと応援してきたからこそ、今の期待があるのです。
私は、今の日本社会の問題は、①コーポレート・ガバナンスの不整備(投資家から見た取締役会の機能が国際的にまるで信用されていない)と経営者の株主価値を増加させるという意味から見た相対的な無能力、②政治家の相対的な能力の低さ、③大学の研究や教育の生産性という意味での競争力のなさ、④マスメディアの程度の相対的な低さ、に集約されると考えています。
なお学者にしても経営者にしてもメディアにしても例外ありで、あくまで平均レベルの話です。 いすれにせよ、民主党政権がどのように以上の問題に対応していくかは、非常に興味深い問題です。民主党政権に過剰な期待をするべからず、しかし3回予算編成を非自民政権で行わせることが、非常に重要なのです。
私は、今の日本社会の問題は、①コーポレート・ガバナンスの不整備(投資家から見た取締役会の機能が国際的にまるで信用されていない)と経営者の株主価値を増加させるという意味から見た相対的な無能力、②政治家の相対的な能力の低さ、③大学の研究や教育の生産性という意味での競争力のなさ、④マスメディアの程度の相対的な低さ、に集約されると考えています。
なお学者にしても経営者にしてもメディアにしても例外ありで、あくまで平均レベルの話です。 いすれにせよ、民主党政権がどのように以上の問題に対応していくかは、非常に興味深い問題です。民主党政権に過剰な期待をするべからず、しかし3回予算編成を非自民政権で行わせることが、非常に重要なのです。
2008年12月28日日曜日
鈴木哲夫氏(HOYA株式会社名誉会長)への本質的な疑問
あまりにまちがってしまった後継経営体制。 つまるところ、見る目がなんでここまでなくなってしまったのか、ということです。 このような状態の放置は、株主や従業員の皆さんに迷惑となるだけでなく、日本社会にとっても非常によろしくありません。
私の祖父母は、愛知県の知多半島の出身です。祖父は旧制小学校(新制の中学に相当)しか出ていませんでしたが、いくつかの偶然により、一族を引き連れて東京に出てきて、戦時中にはすでに、たたき上げで小さな町工場の、ガラス工場会社の共同創業者になっていました。戦後に保谷硝子と名を変えて会社は少しずつ発展していって、その後に、私がまだ中学生か高校生くらいだったころに、祖父の後継者である、私の伯父は、まだ決して大きくはなかったものの、すでに経済界なら誰もが知っている会社の経営者になっていました。優良企業といわれるようになったのは、90年代になってからです。そのころから、企業統治(コーポレート・ガバナンス)という言葉が世の中で使われるようになってきました。
その後に、なんで企業統治がうまくいかなくなってしまったかについては、私なりの認識がありますので、加筆してお知らせしたいと思います。 問題はいくつもあるのですが、まず鈴木哲夫氏が、社外取締役制度をコーポレート・ガバナンスの改革のためではなく、自らの名誉心を満たすために使ってしまった、その結果として外部の取締役が「社害役員」となってしまっていることがあります。
また後継の経営者である鈴木哲夫、洋子夫妻の長男である鈴木洋氏の能力があまりにお粗末だという点があげられます。すでに他の日本の二世経営者の経歴等と比較しても、問題ではないかという指摘をしました。そこであげた例以外でも、NOKの鶴正登社長(ハーバード・ビジネス・スクール卒)や森精機製作所の森雅彦社長(東京大学工学部にて博士号取得)と比べてみていただきたいのですが。 人材の育成というきわめて長期的な視野が必要とされる事柄に対して、近視眼的な手しか打てていないですよね。
いずれにしても経営陣がこのざまでは、会社が発展していくということはありません。悲しいことですね。
私の祖父母は、愛知県の知多半島の出身です。祖父は旧制小学校(新制の中学に相当)しか出ていませんでしたが、いくつかの偶然により、一族を引き連れて東京に出てきて、戦時中にはすでに、たたき上げで小さな町工場の、ガラス工場会社の共同創業者になっていました。戦後に保谷硝子と名を変えて会社は少しずつ発展していって、その後に、私がまだ中学生か高校生くらいだったころに、祖父の後継者である、私の伯父は、まだ決して大きくはなかったものの、すでに経済界なら誰もが知っている会社の経営者になっていました。優良企業といわれるようになったのは、90年代になってからです。そのころから、企業統治(コーポレート・ガバナンス)という言葉が世の中で使われるようになってきました。
その後に、なんで企業統治がうまくいかなくなってしまったかについては、私なりの認識がありますので、加筆してお知らせしたいと思います。 問題はいくつもあるのですが、まず鈴木哲夫氏が、社外取締役制度をコーポレート・ガバナンスの改革のためではなく、自らの名誉心を満たすために使ってしまった、その結果として外部の取締役が「社害役員」となってしまっていることがあります。
また後継の経営者である鈴木哲夫、洋子夫妻の長男である鈴木洋氏の能力があまりにお粗末だという点があげられます。すでに他の日本の二世経営者の経歴等と比較しても、問題ではないかという指摘をしました。そこであげた例以外でも、NOKの鶴正登社長(ハーバード・ビジネス・スクール卒)や森精機製作所の森雅彦社長(東京大学工学部にて博士号取得)と比べてみていただきたいのですが。 人材の育成というきわめて長期的な視野が必要とされる事柄に対して、近視眼的な手しか打てていないですよね。
いずれにしても経営陣がこのざまでは、会社が発展していくということはありません。悲しいことですね。
2008年12月26日金曜日
ニューヨーク・ヤンキースの投資予測
ニューヨークの大リーグ球団、ニューヨーク・ヤンキース(New York Yankees)は、常に大リーグの総額での最高年俸を更新していながら、タンパベイ・レイズとボストン・レッドソックスとの競争に敗れ、2008年度はプレーオフへの進出を逃す結果になりました(大リーグの場合は、リーグの中での各地区での2位のチームのうち最高勝率のチームがプレーオフに出れる、ワイルドカードという制度があります。ワイルドカードを入れれば、かなりのチームがプレーオフに絡む可能性が残るので、商業的には非常に良くできた制度です)。
今年の補強なのですが、まずメジャーで最高の左腕の一人である、CC Sabathia投手(前ミルワーキー・ブリュワーズ)と7年161ミリオンUSDで契約、A.J.Burnett投手(前トロント・ブルージェーズ)とも、5年82.5ミリオンUSDで契約しています。
さらにMark Teixeira一塁手(前アナハイム・エンジェルス)とも、8年180ミリオンUSDで契約に成功したため、Alex Rodriguez三塁手やDerek Jeter遊撃手らを入れると、とんでもない年俸総額になるわけです。なんとManny Ramirez外野手(ロサンゼルス・ドジャース、前ボストン・レッドソックス)の獲得まで視野に入れているとされ、これら補強のため、松井秀喜外野手のトレードが真剣に議論されているとも、言われています。
とはいっても、お金で補強すれば必ずしもチームが強くなるわけでもなく、ボストン・レッドソックスやタンパベイ・レイズのように、若手とフリー・エージェントで獲得した選手が混在しているチームのほうが、実際には強いように見受けられます。はたしてヤンキースの投資が見返りをえられるかどうか、要観察です。
今年の補強なのですが、まずメジャーで最高の左腕の一人である、CC Sabathia投手(前ミルワーキー・ブリュワーズ)と7年161ミリオンUSDで契約、A.J.Burnett投手(前トロント・ブルージェーズ)とも、5年82.5ミリオンUSDで契約しています。
さらにMark Teixeira一塁手(前アナハイム・エンジェルス)とも、8年180ミリオンUSDで契約に成功したため、Alex Rodriguez三塁手やDerek Jeter遊撃手らを入れると、とんでもない年俸総額になるわけです。なんとManny Ramirez外野手(ロサンゼルス・ドジャース、前ボストン・レッドソックス)の獲得まで視野に入れているとされ、これら補強のため、松井秀喜外野手のトレードが真剣に議論されているとも、言われています。
とはいっても、お金で補強すれば必ずしもチームが強くなるわけでもなく、ボストン・レッドソックスやタンパベイ・レイズのように、若手とフリー・エージェントで獲得した選手が混在しているチームのほうが、実際には強いように見受けられます。はたしてヤンキースの投資が見返りをえられるかどうか、要観察です。
2008年12月21日日曜日
松下幸之助氏を松下政経塾の創始者として、再び評価しよう
私は故松下幸之助氏を、松下電器(パナソニック)の創業者としてではなく、松下政経塾の創始者として再度評価すべき時期がきているだと思います。
私財を通じて政界に人材を供給するということを行っている意味は大きい、特に日本の政治において、官僚出身者でなくても、二世でなくても、国会議員になれるルートを作ったことの意味は大きいと思います。同じくらいの財を築いた人は他にいても、松下氏のほかに、同様の教育機関の設立を行った人物が、日本の戦後の歴史においてほかに一人でもいたでしょうか。
以上の点について、加筆してコメントとして述べたいと思いますが、今日はこのくらいにしておこうかと思います。
私財を通じて政界に人材を供給するということを行っている意味は大きい、特に日本の政治において、官僚出身者でなくても、二世でなくても、国会議員になれるルートを作ったことの意味は大きいと思います。同じくらいの財を築いた人は他にいても、松下氏のほかに、同様の教育機関の設立を行った人物が、日本の戦後の歴史においてほかに一人でもいたでしょうか。
以上の点について、加筆してコメントとして述べたいと思いますが、今日はこのくらいにしておこうかと思います。
2008年12月12日金曜日
ギリシャの出来事に思う、政治学的に見た暴動の社会的な効用
ギリシャで起こっている暴動についてなのですが、私も空港閉鎖により、休暇の移動中に、アテネで足止めされました。アテネは神殿などの歴史的な建造物が見える大変美しい町ですので、皆さんも訪問されることをお薦めします。今回の事件は、警察官が15歳の少年を射殺したことから始まっていますが、不況による失業率の増大とか、貧富の差の拡大などが、暴動の背景にあるとされますが、事態はそんなに簡単ではないのです。
ギリシャの暴動、国外に飛び火
12月11日20時5分配信 産経新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081211-00000604-san-int
【パリ支局】警察官による少年射殺事件を発端としたギリシャの暴動は6日目の11日も小競り合いなどが続いた。フランス通信(AFP)によると、首都アテネの事件現場近くの大学では、若者約40人が警察隊に投石し、警察隊は催涙ガスを発射して応戦、3人を逮捕した。 暴動は同国外にも波及している。トルコのイスタンブールにあるギリシャの領事館には左派系グループによって赤ペンキがまかれ、モスクワやローマのギリシャ大使館には火炎瓶が投げつけられた。スペインやデンマークではデモが起き、計40人以上が逮捕された。
H KAΘHMEPINH (ギリシャの新聞メディア)
Rioting eases, government draws breath
Some skirmishes follow union rally
http://www.ekathimerini.com/4dcgi/_w_articles_politics_100002_11/12/2008_102938
欧州では移民の存在が社会的な問題となっており、移民系の住民の人口増加率の高さもあって、無視できない存在になってきています。それもそうなのですが、やはり貧富の差が生む社会的な不安感は、市内を歩くだけで感じることができます。特にギリシャの場合は、ユーロ圏の中でも最貧国といってもいい状態のなので、2004年のオリンピックに合わせて地下鉄などが近代的に整備された一方で、都市の中心部を一区画外れただけで、近代的とはいえない薄汚い建物が見えます。
とは言うものの、「暴力はいけない」という優等生的な回答はさておき、暴動が起きるということ自体が、権力側に対しての政治的なチェック・アンド・バランスになっている点は、否定できません。日本でも、年金問題に代表される将来への不安が言われて久しいですが、もしこれが普通の国だったら、暴動が起きると思うのです。でも暴動が継続的に起きれば、政府は最終的に屈服せざるを得ないともいうこができます。事態が早く好転するのです。 細川護熙内閣における非自民政権誕生からはや15年経っており、日本社会が失われた20年となっていることに、私は忸怩たる思いがあります。欧州で時折暴動が起こることに、私は権力と時には対峙してきた民主主義の歴史と、民度の高さを感じるのです(関連して山口二郎氏のコラム「イギリスに見るチェックアンドバランスの巧みさ」2005年4月7日も参照)。
別の例では、例えば某会社の株主総会で、社外取締役が経営陣(というより引退したはずの名誉会長)に、友達だからという理由で年間1000万円の報酬で買収されており、世襲以外になんらとりえのない社長(シリコンバレーで計画性のない投資で数十億の損失を出し、最近1500億円の損失を出した)が理不尽に株主総会を打ち切ろうとした時に、大損した株主から暴力的に糾弾されたとします。そしたら三流以下の企業統治は、さすがに変わらざるをえないでしょう。
物事が早く変わるということこそが、政治学的に見たときの、暴動の社会的な意味での効用なのです。
ギリシャの暴動、国外に飛び火
12月11日20時5分配信 産経新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081211-00000604-san-int
【パリ支局】警察官による少年射殺事件を発端としたギリシャの暴動は6日目の11日も小競り合いなどが続いた。フランス通信(AFP)によると、首都アテネの事件現場近くの大学では、若者約40人が警察隊に投石し、警察隊は催涙ガスを発射して応戦、3人を逮捕した。 暴動は同国外にも波及している。トルコのイスタンブールにあるギリシャの領事館には左派系グループによって赤ペンキがまかれ、モスクワやローマのギリシャ大使館には火炎瓶が投げつけられた。スペインやデンマークではデモが起き、計40人以上が逮捕された。
H KAΘHMEPINH (ギリシャの新聞メディア)
Rioting eases, government draws breath
Some skirmishes follow union rally
http://www.ekathimerini.com/4dcgi/_w_articles_politics_100002_11/12/2008_102938
欧州では移民の存在が社会的な問題となっており、移民系の住民の人口増加率の高さもあって、無視できない存在になってきています。それもそうなのですが、やはり貧富の差が生む社会的な不安感は、市内を歩くだけで感じることができます。特にギリシャの場合は、ユーロ圏の中でも最貧国といってもいい状態のなので、2004年のオリンピックに合わせて地下鉄などが近代的に整備された一方で、都市の中心部を一区画外れただけで、近代的とはいえない薄汚い建物が見えます。
とは言うものの、「暴力はいけない」という優等生的な回答はさておき、暴動が起きるということ自体が、権力側に対しての政治的なチェック・アンド・バランスになっている点は、否定できません。日本でも、年金問題に代表される将来への不安が言われて久しいですが、もしこれが普通の国だったら、暴動が起きると思うのです。でも暴動が継続的に起きれば、政府は最終的に屈服せざるを得ないともいうこができます。事態が早く好転するのです。 細川護熙内閣における非自民政権誕生からはや15年経っており、日本社会が失われた20年となっていることに、私は忸怩たる思いがあります。欧州で時折暴動が起こることに、私は権力と時には対峙してきた民主主義の歴史と、民度の高さを感じるのです(関連して山口二郎氏のコラム「イギリスに見るチェックアンドバランスの巧みさ」2005年4月7日も参照)。
別の例では、例えば某会社の株主総会で、社外取締役が経営陣(というより引退したはずの名誉会長)に、友達だからという理由で年間1000万円の報酬で買収されており、世襲以外になんらとりえのない社長(シリコンバレーで計画性のない投資で数十億の損失を出し、最近1500億円の損失を出した)が理不尽に株主総会を打ち切ろうとした時に、大損した株主から暴力的に糾弾されたとします。そしたら三流以下の企業統治は、さすがに変わらざるをえないでしょう。
物事が早く変わるということこそが、政治学的に見たときの、暴動の社会的な意味での効用なのです。
2008年11月20日木曜日
鈴木洋氏の辞任で、取締役会の悪を隠蔽するべからず(日本社会のためにも)。
私がどうしても皆さんにお伝えしたいのは、HOYA株式会社のコーポレート・ガバナンス(企業統治)は三流以下の構造だという悲しい事実です。1050億円の買収費用(負債額を入れると約1500億円)をかけたペンタックスの赤字が発表されています。HOYA株式会社の中間決算の発表によると、当期の売上高は695億1600万円であり、営業損失が24億9600万円となっています。つまりHOYAの株主にとっては、株主資本の巨額の無駄使いだったということで、いみじくも私の日経ビジネスでのコメント(ちなみにこちらやこちらも参考。すべて私の予測どおりである)が、全くそのとおりになっているわけです。
2006年冒頭では、デジタル・カメラのヒット商品(K10DとかK100Dのこと)の登場によって、ずっと長年赤字だったカメラ部門が一時的に黒字になっていたことによって、会社全体が同じく一時的に営業黒字になっていたことは、普通に考えればわかるわけで、デジタル・カメラの製品開発の周期(新しい製品をどのくらいの頻度でださなければならないか)が1年半から2年程度であることを考えると、買収騒動渦中以前であっても、こういった結末(数年後にすぐに再び赤字に転落)は、普通に考えれば予想が出来ていたわけであり、経営陣の責任は言うまでもありません。
こんな採算性の乏しい事業を高値で掴んでいるのは、経営陣のビジネスセンスのなさと無能さを表していますし、現在のHOYAの主力事業は、80年代までに構築されたものなのです。少なくとも技術担当者の丹治宏彰氏は、まったく実績がないので、今すぐ更迭し、事業開発に実績のある人材に交代させるべきでしょう。
鈴木洋氏ほかの経営陣の辞任と経営陣の刷新は止むなしという見解が、外資を中心とした機関投資家だけでなく、個人投資家の間でもほぼ共通見解になりつつあります。 こんな結末は、創業家の末席の一員としては、悲しいとしか言いようがありませんが、会社は公共的なものなので、この期に及んでは、それも仕方ないでしょう。
鈴木洋氏については、私の親族であるので、大変残念なのですが、私の様々な観察事実からいっても、欧米の似たような規模の会社のトップ・マネージメントと比べると、教育水準と知的情報処理の能力が足りないことは、この期に及んでは明らかだと思いますので、私は2年間の欧米でのビジネス・スクールの留学を義務付け、きちんとした経営者教育を受けてから再出発してほしいと思うわけです。 大体経営者の家に生まれ、将来会社の経営をする可能性が極めて高いということがわかっていたにも関わらず、一定以上の水準の海外大学でのMBA(経営学修士号)の取得すらしていないのだから、お話にならないわけです。
皆さんも、普通に比較して、考えて見ていただきたいのすが、日本の他の会社で、いわいる世襲で経営者になっている人、例えばイオンの岡田元也社長は早稲田大学商学部を卒業後、バブソン大学のMBAを取得していますし、エーザイの内藤晴夫社長も、慶応義塾大学商学部を卒業後に、ノースウェスタン大学のMBAを取得しています。ファナックの稲葉善治社長も、東京工科大学で博士号を取得していますし、トヨタ自動車の豊田章男副社長も、慶應義塾大学法学部を卒業後にバブソン大学でMBAを取得しています。キャノンの故御手洗肇元社長(キヤノン創業者御手洗毅氏の子、現会長の御手洗冨士夫氏の従兄弟)は、マサチューセッツ工科大学卒業後に、スタンフォード大学の博士課程まで修了して、技術を学んで、キャノンの中央研究所の所長を務めていました。
もちろん彼らの全てが経営者として立派に株主価値の増加に成功しているかというと、必ずしもそうとはいえないのですが、彼らと比べても、鈴木洋氏は教育的にも、経歴的にも、能力が足りないままに経営者になってしまっているわけです。MBA留学だって、ノウハウを学ぶための他社勤務(投資銀行、コンサルティング会社、プライベート・エクイティー投資会社など、ノウハウがてにいれられるのならば、なんでも結構です。少なくともこういった職場でのまともな勤務経験があれば、ペンタックス社の1500億円高値掴みは避けられたでしょう)だってかなり自由にできるだろうに、努力をまったく心掛けてこなかった傍証です。普通にこういった質的データを考慮しても、その後の経営の低迷を考慮しても、父親の鈴木哲夫氏は、いったいどういう教育方針だったのでしょうかと、普通の人だったら、まあ疑いたくなると思います。私の知人のコンサルタントの方は、鈴木哲夫氏のことを、「人の育てられない人」といっていましたが、まさにその通りだったのでしょう。いくら自分がやっている時には自分がやって経営が良くても、後継者が優秀ではないと、会社は貯金を使い果たして低空飛行してしまうのです。私がせめて鈴木哲夫氏に望むのは、自分の過ちをきちんと認めて、株主に正式に謝罪、経営陣の交代を断行することです。
しかしより問題としては、この会社の将来を本当に考えた時により悪質なのは、こういった株主資本の明らかな無駄使いを経営陣がなぜか推進しようとしたことを許容・積極容認した、HOYAの取締役会と5名の社外役員諸氏(椎名武雄氏、塙義一氏、児玉幸治氏、茂木友三郎氏、河野栄子氏)です。
ちなみに私は、社外取締役各氏5名に対して、「この合併はうまくいかないので、中止するべきである」という手紙を、合併騒動渦中に2度にもわたって出したのですが、完全に無視されました。ある取締役(児玉幸治氏)は、「ペンタックスの従業員の過半数が、HOYAとの合併に賛成している」ということを、合併賛成の根拠として、私に説明しました。
私は児玉幸治氏の言葉を聞いて、「は?」というのが正直なところでしたが、本人は悪気がないようですし、いいことをやっていると思っていて実際は社会に悪を垂れ流しているいい例です。つまるところ、70歳以上の社外取締役諸氏の経験則や経営観と、グローバル化した資本市場(証券市場)で上場している会社の経営がどうあるべきかという規範において、乖離が発生してしまっているわけです。
そもそも役員の個別報酬が開示されていないのも、国際水準で見ればおかしな話で、社外役員は株主ではなく、経営陣からお小遣いを与えられて、無能な経営陣に買収されているのかと、言いたくなります。 月1回出社で年間1000万円と推定されるそのお小遣いは、株主資本からでているわけです。椎名武雄氏は10年以上も社外役員を務めていますので、トータルで推定1億円以上の報酬を受け取ったということになります。 また経営陣との癒着を防ぐために、社外取締役は10年以上は務めないというのが、北米での慣例(CFA受験やビジネススクール1年生のファイナンスの教科書レベルの話)ですが、そんなことも守られていないわけです。
私は数多くの日本やアメリカ、欧州、あるいは途上国出身の経営者と実際に付き合ったり、仕事をしたりした経験から断言できますが、HOYAの経営陣の能力は、能力が相対的に低いといわれている日本の上場企業の経営者の中でも、低い部類に入ります。必要のない買収を行うことで積極的に株主価値を破壊しているので、株主価値に与える影響は大きく、まだ何もしない経営者の方がよいということです。
そうではあるのですが、構造からいえば、株主が取締役を選び、取締役が経営陣・執行役を選んでいるのだから、こんな無能な経営陣をそのまま放置している取締役会のほうが、本丸の悪なのです。こんな会社のコーポレート・ガバナンスが絶賛されていたこと自体が、日本社会にとっても、日本人にとっても、まったくもって、本当にとんでもない話で、マスコミ諸氏(例えば週刊ダイヤモンド誌元編集長の辻広雅文氏や、経済評論家の山崎元氏)は、すぐにでも猛烈に反省して、あやまった内容の記事を垂れ流していることをやめるべきなのですが。 いずれにしても、投資家が声を上げなければ、日本社会に明るい未来はありませんし、庶民版アクティビスト・ファンドが出てくるべき時なのかもしれません。
2006年冒頭では、デジタル・カメラのヒット商品(K10DとかK100Dのこと)の登場によって、ずっと長年赤字だったカメラ部門が一時的に黒字になっていたことによって、会社全体が同じく一時的に営業黒字になっていたことは、普通に考えればわかるわけで、デジタル・カメラの製品開発の周期(新しい製品をどのくらいの頻度でださなければならないか)が1年半から2年程度であることを考えると、買収騒動渦中以前であっても、こういった結末(数年後にすぐに再び赤字に転落)は、普通に考えれば予想が出来ていたわけであり、経営陣の責任は言うまでもありません。
こんな採算性の乏しい事業を高値で掴んでいるのは、経営陣のビジネスセンスのなさと無能さを表していますし、現在のHOYAの主力事業は、80年代までに構築されたものなのです。少なくとも技術担当者の丹治宏彰氏は、まったく実績がないので、今すぐ更迭し、事業開発に実績のある人材に交代させるべきでしょう。
鈴木洋氏ほかの経営陣の辞任と経営陣の刷新は止むなしという見解が、外資を中心とした機関投資家だけでなく、個人投資家の間でもほぼ共通見解になりつつあります。 こんな結末は、創業家の末席の一員としては、悲しいとしか言いようがありませんが、会社は公共的なものなので、この期に及んでは、それも仕方ないでしょう。
鈴木洋氏については、私の親族であるので、大変残念なのですが、私の様々な観察事実からいっても、欧米の似たような規模の会社のトップ・マネージメントと比べると、教育水準と知的情報処理の能力が足りないことは、この期に及んでは明らかだと思いますので、私は2年間の欧米でのビジネス・スクールの留学を義務付け、きちんとした経営者教育を受けてから再出発してほしいと思うわけです。 大体経営者の家に生まれ、将来会社の経営をする可能性が極めて高いということがわかっていたにも関わらず、一定以上の水準の海外大学でのMBA(経営学修士号)の取得すらしていないのだから、お話にならないわけです。
皆さんも、普通に比較して、考えて見ていただきたいのすが、日本の他の会社で、いわいる世襲で経営者になっている人、例えばイオンの岡田元也社長は早稲田大学商学部を卒業後、バブソン大学のMBAを取得していますし、エーザイの内藤晴夫社長も、慶応義塾大学商学部を卒業後に、ノースウェスタン大学のMBAを取得しています。ファナックの稲葉善治社長も、東京工科大学で博士号を取得していますし、トヨタ自動車の豊田章男副社長も、慶應義塾大学法学部を卒業後にバブソン大学でMBAを取得しています。キャノンの故御手洗肇元社長(キヤノン創業者御手洗毅氏の子、現会長の御手洗冨士夫氏の従兄弟)は、マサチューセッツ工科大学卒業後に、スタンフォード大学の博士課程まで修了して、技術を学んで、キャノンの中央研究所の所長を務めていました。
もちろん彼らの全てが経営者として立派に株主価値の増加に成功しているかというと、必ずしもそうとはいえないのですが、彼らと比べても、鈴木洋氏は教育的にも、経歴的にも、能力が足りないままに経営者になってしまっているわけです。MBA留学だって、ノウハウを学ぶための他社勤務(投資銀行、コンサルティング会社、プライベート・エクイティー投資会社など、ノウハウがてにいれられるのならば、なんでも結構です。少なくともこういった職場でのまともな勤務経験があれば、ペンタックス社の1500億円高値掴みは避けられたでしょう)だってかなり自由にできるだろうに、努力をまったく心掛けてこなかった傍証です。普通にこういった質的データを考慮しても、その後の経営の低迷を考慮しても、父親の鈴木哲夫氏は、いったいどういう教育方針だったのでしょうかと、普通の人だったら、まあ疑いたくなると思います。私の知人のコンサルタントの方は、鈴木哲夫氏のことを、「人の育てられない人」といっていましたが、まさにその通りだったのでしょう。いくら自分がやっている時には自分がやって経営が良くても、後継者が優秀ではないと、会社は貯金を使い果たして低空飛行してしまうのです。私がせめて鈴木哲夫氏に望むのは、自分の過ちをきちんと認めて、株主に正式に謝罪、経営陣の交代を断行することです。
しかしより問題としては、この会社の将来を本当に考えた時により悪質なのは、こういった株主資本の明らかな無駄使いを経営陣がなぜか推進しようとしたことを許容・積極容認した、HOYAの取締役会と5名の社外役員諸氏(椎名武雄氏、塙義一氏、児玉幸治氏、茂木友三郎氏、河野栄子氏)です。
ちなみに私は、社外取締役各氏5名に対して、「この合併はうまくいかないので、中止するべきである」という手紙を、合併騒動渦中に2度にもわたって出したのですが、完全に無視されました。ある取締役(児玉幸治氏)は、「ペンタックスの従業員の過半数が、HOYAとの合併に賛成している」ということを、合併賛成の根拠として、私に説明しました。
私は児玉幸治氏の言葉を聞いて、「は?」というのが正直なところでしたが、本人は悪気がないようですし、いいことをやっていると思っていて実際は社会に悪を垂れ流しているいい例です。つまるところ、70歳以上の社外取締役諸氏の経験則や経営観と、グローバル化した資本市場(証券市場)で上場している会社の経営がどうあるべきかという規範において、乖離が発生してしまっているわけです。
そもそも役員の個別報酬が開示されていないのも、国際水準で見ればおかしな話で、社外役員は株主ではなく、経営陣からお小遣いを与えられて、無能な経営陣に買収されているのかと、言いたくなります。 月1回出社で年間1000万円と推定されるそのお小遣いは、株主資本からでているわけです。椎名武雄氏は10年以上も社外役員を務めていますので、トータルで推定1億円以上の報酬を受け取ったということになります。 また経営陣との癒着を防ぐために、社外取締役は10年以上は務めないというのが、北米での慣例(CFA受験やビジネススクール1年生のファイナンスの教科書レベルの話)ですが、そんなことも守られていないわけです。
私は数多くの日本やアメリカ、欧州、あるいは途上国出身の経営者と実際に付き合ったり、仕事をしたりした経験から断言できますが、HOYAの経営陣の能力は、能力が相対的に低いといわれている日本の上場企業の経営者の中でも、低い部類に入ります。必要のない買収を行うことで積極的に株主価値を破壊しているので、株主価値に与える影響は大きく、まだ何もしない経営者の方がよいということです。
そうではあるのですが、構造からいえば、株主が取締役を選び、取締役が経営陣・執行役を選んでいるのだから、こんな無能な経営陣をそのまま放置している取締役会のほうが、本丸の悪なのです。こんな会社のコーポレート・ガバナンスが絶賛されていたこと自体が、日本社会にとっても、日本人にとっても、まったくもって、本当にとんでもない話で、マスコミ諸氏(例えば週刊ダイヤモンド誌元編集長の辻広雅文氏や、経済評論家の山崎元氏)は、すぐにでも猛烈に反省して、あやまった内容の記事を垂れ流していることをやめるべきなのですが。 いずれにしても、投資家が声を上げなければ、日本社会に明るい未来はありませんし、庶民版アクティビスト・ファンドが出てくるべき時なのかもしれません。
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