2008年10月12日日曜日

世界金融危機について思う(1):リーマン・ブラザーズとは、どういう会社か

少し前のことになりましたが、リーマン・ブラザーズ(Lehman Brothers)破綻のニュースについて、(私立)武蔵高校の大先輩である桂木明夫社長の記者会見が見えたりします。

リーマン・ブラザーズは、ライブドアの『転換社債型新株予約権付社債』(MSBC)を引き受けたことで、あたかも悪役かのようにみなされることがありますが、金融の世界で新しいことをやってリスクをとっていくこと自体が悪いことではなく、しかも日本人は、同社の金融活動から歴史的に決定的ともいえる恩恵を受けていたことがあります。

というのも、同社はリーマン・ブラザーズ・クーン・ローブ(Lehman Brothers, Kuhn, Loeb Inc.)と名乗っていた時期がありますが、同社の前身の会社の一つであるクーン・ローブ社(Kuhn Loeb)Jacob Schiff氏が、日露戦争期において、当時画期的だった黄色人種国日本へのローンを組んでくれたから、戦費の調達ができたという歴史があります。当時直近では、非欧米の国が、欧米の国に戦争で勝ったという事例はなく、そうであるにも関わらず日本へのローンのリスクを取ってくれたのです。もちろん善意からやってくれたのではなく、向こうは算盤があうと計算したのでしょうけど。

また同社や、ゴールドマン・サックス(Goldman Sachs)は、19世紀にドイツからのユダヤ系移民の一族経営をルーツにしており、ユダヤ人社会のことが分からなければ、投資銀行とは何か、本当にわかったとはいえないと思います。

こういったことについて、のちのちお伝えしこうと思います。

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